●バリは南国。子供にとってはつらい環境。●
 →過密スケジュールは禁物。子供中心のゆったりプランを。

いちばんの心配はコレラでした。こんなに小さなカラダで大丈夫?もしかかったらどうすればいいの?などなど...いろいろな事が心配。とりあえずコレラの注射を打っておこうとお医者さんに相談したら、「2歳の子供にコレラの注射はつらすぎます。拾い食いや生ものなどを食べないように親がきちんと気を付けてあげること。そうすれば大丈夫ですよ。」と言われました。そして「とりあえず親がコレラにかからないように気を付けること。親が倒れたら迷惑するのは子供でしょ。親だけは予防接種しておきなさい。」と言われました。予防接種をしたり、屋台で食べるのが大好きなパパにも我慢してもらうなど、子供のことをいちばんに考えることが肝心です。

POINT.1 飲み馴れた薬か病院でもらった薬を持参する
まずは、子供用の薬を用意すること。子供の年齢によって用意するものは異なりますが、できるだけ飲み馴れた薬を持っていくようにします。風邪薬、整腸剤、胃薬、熱冷まし...。大丈夫、あとは現地で調達できます。うちの娘は胃が弱かったので意外と油っこい料理や唐辛子には困りました。出発前に薬屋さんで2歳の子供が飲める胃薬を探したのですが、なかったんです。仕方なく顆粒状の薬を5歳の分量の半分にしたりと、いろいろ試しました。何回か経験してから気づいたのですが、掛かり付けのお医者さんに相談するのがベスト。先生もいろいろと考えて処方してくださいました。


POINT.2 コレラより日射病に気を付けること。水分補給が肝心
私達の経験では、日射病がいちばんかかりやすい病気だと思います。大人もそうですが、暑さで熱が出たり、お腹をコワしたり。現地ではミネラルウォーターを常に携行(現地のあちらこちらで買えます)して、水分補給に心掛けましょう。水は冷蔵庫で冷やさないこと。帽子も必需品です。あとは、買い物やドライブで熱い思いさせたな、と思ったらプールやシャワーでゆっくり身体をクールダウンさせてあげて。親にとっては窓からの風で快適な一時間くらいのドライブでも、1歳の娘は熱を出したこともあります。バリの車は、エアコンの効きも日本のようにまんべんなくとはいかず、前の席は寒いのに後ろはムンムンということも度々。羽織る物を携帯して席をこまめに移動させるなど、大人がいつも気をつけてあげましょう。あとは冷えピタ、多めに持っていくと何かと便利です。


POINT.3 生もの、フレッシュジュース、生野菜、氷は絶対避ける
缶入りのジュースはOKだけど、生ジュースはやめておいた方が無難。と言っても、せっかく南の島に行ってフレッシュジュースがいけないなんて酷?! 様子を見ながら少しずつね。氷はダメって言われるけど、ホテルや観光客相手のレストランなら、たいていはミネラルウォーターを使っているはず。心配なら、いちいち確認してから飲みましょう。カットフルーツや生野菜のサラダも気を付けてね。包丁やまな板が雑菌の巣窟。そう言えば、泣くほど美味しいベトナム風の生野菜サラダでやられたこともありました。


POINT.4 朝晩は冷えるので寝冷えに周囲
バリの朝晩は冷える。信じられないけど、かなり肌寒い。ウブッやキンタマーニでは日中も肌寒いこともあるし、南部リゾートでもとくに7月や8月の夜間・早朝は長袖が必要なくらい。その温度差には大人でも寝冷えをしてしまう。エアコンやファンをつけっ放で寝かせるなんて言語同断。、多少の暑苦しさは我慢が必要。


POINT.5 エアコンは極力使わない
エアコンはできるだけ使わないこと。そのためにはバリの伝統的な茅葺き屋根のコテージに泊まるのがいちばん。コンクリートのホテルの客室と茅葺き屋根のコテージの両方を経験すると、室内の快適度がこれほどまでに違うのかと実感するはず。外ではチリチリと30度を超す高温、部屋ではキンキンに冷えきった低温。これじゃあ、大人のカラダだっておかしくなっちゃいますよ。一度、6月の終わりから7月の始めに2週間ほどバリ島滞在したわが家。そこは茅葺き屋根の吹き抜け付きコテージ(天井ファンのみ、もちろんエアコンなし)、回りは静かな田園で、昼の灼けるような暑さでも建物の中は快適、夜は涼しいし...。しかし、東京に帰ってきて全員夏バテしたのでした。もう成田から家までで、バテバテ。アスファルトに照り返す熱気に息もできず、熱帯夜につぶされました。気温は向こうのほうが高いかもしれないのに、身体にとってつらいのは、単純な暑さじゃないということですよね。


POINT.6 寿司よりもプールでお腹を壊す
バリで寿司なんて危ない...と言われたのは数年前まで。最近は日本人経営のレストランも増えてきて、衛生面においてもかなり安心できます。私達家族も、いろいろなお店に行きました。絶対ではないけれど、それほど心配はいらないでしょう。いえ、今のところは大丈夫とだけ申しておきましょう。ただし、ハードスケジュールや暑さに弱った体には、火を通した料理のほうがカラダにやさしいことは言うまでもありません。あと、疲れてきたらあまり辛い物は一休みするなど、調子悪くなる前に身体をいたわってあげるのも重要。うどんなんていいですよ。


POINT.7 海外旅行保険に入る
海外旅行保険は、絶対入っておくべき。いつどうなるかは神のみぞ知るです。とくに子連れは細かく病気にかかりますし、荷物の紛失も多くなりがちです。バリの物価は安いので医療も安いけれど、いざという時のためにぜひ。ただし、ハワイやグアムと違って、インドネシアでのレンタカー運転中の事故は保障外という場合もあるので、それぞれの保険会社に確認してください。


POINT.8 具合が悪くなったらスグにデンパサールの総合病院へ
ヌサドゥアならホテルの診療所、クタやサヌール、ウブッなら24時間クリニック...。いざという時はホテルのレセプションに事情を説明してお医者さんを呼んでもらいましょう。うちの場合病院は、バリに行くたびにお世話になります。たいていは暑さと疲れ。24時間クリニックは、夜は安心ですが、市販の薬をくれておしまい。なかなか良くならないので、結局はデンパサールの総合病院に行きます。料金もぜんぜん違います。24時間クリニックは往診料も含まれますが、1万円前後。自分で総合病院に行けば数百円ですぐに治ります。1歳の娘が熱射病で40度近い熱を出したとき、診察料とシロップで150円。飲んで2時間くらいで嘘のように下がりました。


POINT.9 蚊に刺されたらヴィックス・ヴェポラッブ
ヴィックス・ヴェポラッブって知ってますよね。そうです。風邪をひいたときに胸に塗ってスースーさせる薬。あれがなんとバリではいろいろな治療薬として活躍しているんです。一昔前のオロナイン軟膏みたいなものかな。ぶつけたら塗る。鼻が詰まったら塗る。でもすごいのは、蚊に刺されたときに効くんです。バリの蚊って藪蚊なのかな、刺されるととてもかゆくて、とくに子供にはがまんできない。みるみるうちに赤く腫れて、かゆくてかゆくてたまらなくなる。で、かきむしって膿んじゃう。そんな状態の時でも、このヴィックス・ヴェポラッブを薄く塗ると2〜3日で治ってしまう不思議な力を持っているんです。そのままにしておくと化膿して破傷風になりかねないので、これは役立つ薬です。バリ人なら、そういう使い方ってあたりまえみたいです。


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